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天国からの手紙 [☆Diary☆]


殺風景な白い壁 独特の匂い

いつまでこんな日が続くのか

当たり前にできたことが少しずつできなくなって時間だけがすぎて

心の中の怪物がどんどん大きくなって怖かったよ

灯りをつけることも忘れ 

静かな部屋で ただ一人

夜空に浮かぶ月が少しずつ歪んでいく


何ができるわけじゃないのに

朝日はやたら眩しく希望を持てと

微笑みかけてきた

目が覚めないかもしれないって

寝ることが怖くて、寝たのか起きてたのかわからないまま意識が落ちて

また白い天井を見れたことに感謝もした


「◯◯さん体温と血圧はかりますね〜

体調はどうですか?

点滴追加しますねぇ〜

痛みはどうですか?

苦しそうですね、咳もひどいですね

少し痛み止め追加しますね

この薬が効かなかったら、また違うのを試しましょう

食欲は?食べれないですか

無理しなくていいですよ

他に何か食べたい物ありますか?

姉「ハーゲンダッツのアイス何でもいいのでお願いします」笑

すごくアイスが食べたいんです

はい、わかりました種類は?

即座にネットからオススメハーゲンダッツを探す妹

電話口でこれとこれ人気みたいだよ〜と伝える

それを頼む姉 笑


次は脚のマッサージの担当の方がきますからね〜

先生もあとできますからね〜

何かあったらすぐ呼んでくださいね」

※私は姉が入院中スマホをスピーカーにして頻繁に電話をしてたので院内の様子が全てわかりました

頻繁に色んな担当者が出入りしてて忙しかったですね


ナースコール押すのもしんどくて

横向きも仰向けもどんな体勢も居心地悪くて、良くなったと思えばすぐに身体は危険な状態を繰り返す日々

震える身体で元気なフリをして文字を打った歪んで見えなくて何度も何度も打ち直した


ここを乗り越えればきっと大丈夫だって、何度も何千回も言い聞かせて信じて信じて信じさせた

あたしは必ず元気に戻ってまた人生の旅に出る そう必ず


できることは全てやってきたけど

身体は反応してくれない

伝えたいことも言えなくなっていく

悪い怪物があたしを蝕んでいく


気づいたらもうどこまで頑張ればいいのかわからなくなっていた


会いたい人にこのまま会えないなんて、嫌だよ 心で何度も叫んで呼びつづけた


家に帰りたい早く連れて帰ってよ

最後のわがままやっと言えたのに


あと数時間で退院できる日に

なんだか安心しちゃったみたい

意識が遠のく 誰かが呼んでるみたい

立ち上がってみたけど、歩けなかった

みんなが到着する前に先に眠ってしまいそう あと少しなのに


もうこの世界にあたしの居場所はないみたいだよ


寄り添うみんながいてくれたから

乗り越えられる気になれて

前向きになれて辛いことも向き合えたんだよ ありがとう

奇跡が起きるってホントに思わせてくれて すごく感謝してるよ 

ありがとう


先に寝るね

おやすみなさい バイビー


みどり




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